2016年3月2日水曜日

木根さんの1人でキネマ(アサイ)





―紹介感想以下ネタバレ注意

絵:4/5
構成:3/5
ストーリー:3/5

30ン歳独身の木根さんの趣味は一人で映画を見ることと感想ブログ。映画愛、ほんとは1人哀。木根さんのキネマコメディ、上映開始!ーーーーーーーーー

手にとったきっかけはツイッターで流れてきたTLでたまたま目にし、そこで試し読み→購入というコンボを食らったわけである。ぐぬぬ、白泉社やるやんけ。ぱっとしないイメージだったが。
そもそも連載している雑誌がよくわからん。なんだ、ヤングアニマルDensiって。もとから、一般的には無名気味のヤングアニマルが電子版を出しているのが初耳。そんな重箱の隅に存在する漫画であったが、内容も重箱の隅をつくような内容であった。

「映画館で年100本近く見てりゃ『あ~DVDでよかったな~』ッて思う映画がほとんどよ・・・・・」


木根さんの一言である。
正直、管理人は映画は対してみない。が、非常にシンパシーを感じる。
思うんです、多いんです『あ~ツタヤの貸本でよかったな~』ッて思うことが・・・・・

このキネさん、ある程度映画、小説、漫画、音楽などの創作物にハマったことのある人が感じる「あるある」を木根さんはドンピシャで吐き出してくれるのである。

・勧めた映画を見てもらえない
・ネタバレを異常に気にする
・話す相手がいない

etc・・・・・・

そう、普通に暮らしていれば、伊藤明弘先生の復帰も、覇記の更新が再開いていることも話題にできないのである。
もしそういうのに全く興味ない方々に話になった場合、話が進まず白い目で見られるばかりか村八分、魔女狩りの如き仕打ちにあっても文句は言えない。
なぜなら、相手はそんなもん一ミリも興味がないのである。

そんな、求道気質もといオタク気質な人間の悲哀をあますところなく書かれている本作品。こんな愚痴は日々の生活ではいう相手もいないので代わりにキネさんに叫んでもらおう。
内容から冗長になりがちと思われかも知れないが、コメディ的にもポップな絵柄と練られた演出で意外とテンポよくさくさくっと読める。
日々の鬱憤が溜まってるマニア気質の方は是非。
下記のURLから一部読めるようです。


2015年7月14日火曜日

辺獄のシュヴェスタ(竹良実)


―紹介感想以下ネタバレ注意

絵:3/5
構成:4/5
ストーリー:5/5

「地の底の天上」で話題をになった竹良実先生の(初の?)長編である。
舞台は中世ヨーロッパ、魔女狩り全盛。
魔女狩りで育ての親を殺されたエラは復讐の思いを胸に敵の懐とも言える修道院に収容される―――――――

作品通じて陰鬱である。しかし、非常に情熱的でもある。
あえて誤解を恐れず言うなれば、紛れもなく、これはスポ根ものであろう。
ただし、通常想像されるような快活さ、青空の下突き抜けるような爽快さは一切微塵も感じられない。どちらかというと、地下室でひたすら実験を続ける報われない科学者的なスポ根(伝われ)である。つまり、黒猫チェルシーのような直球ロックではなくkilling the dreamみたいなハードコアである。
ここらへんの趣向は前作「地の底の天上」と基本的には一緒で、作者の「歯を食いしばって頑張っている人を描きたい」(巻末参照)が滲み出た結果といえよう。



――――「償わせるつもりはない。そんなことをしても母さんは帰ってこない。母さんが受けた悲しみが和らぐわけでもない…。だから、私はただ殺す。」――――――
                                               エラ

とても主人公のセリフとは思えない(笑)
よくよく復讐はテーマに挙げられるが、かように贅肉を削ぎ修飾を捨てた復讐は稀だろう。
人間、目的に理由をつけたがるものである。就職活動然り、志望動機然り。しかし、復讐なんざ大抵、元は「やつが気に食わねえ」ってもんである。それを素直に受け入れ原動力にするあたりがエラの強さかなと。

アーモンドの花の下りのゾクッとした話構成、話にマッチしたいちいち鬼気迫る絵。今後も大いに期待したい。



2013年11月18日月曜日

デストロ246 2集

今回も引き続きデストロ246!
一集であらすじ説明しちゃってるんで感想から

感想(以下ネタバレ注意)


今回も絵柄で福本先生並に一発でわかるマンガ家高橋慶太郎先生の「デストロ246」から

高橋慶太郎 「デストロ246 2集」 P18より
「ありのまま今起こったことを話すぜ・・・
『デストロ246を数ページめくったら主人公の一人が銃でスケートしていた』
な・・・なにを言ってるのかわからねーと思うが、
おれも何をされたのかわからなかった」
いやあ、相変わらずフルスロットルですねえ笑
この発想はどこから出てくるんだか・・・・・・
状況的には伊万里が車から投げ出されてとった緊急回避行動なわけですが想像の斜め上を行きやがりましたね

そんなで始まったデストロの2集、ストーリー的には紅雪様登場横浜戦争(あれは戦争って言っていいよね)に分けられます。

巻頭、伊万里の戦いで怪我を負った翠は荻窪の闇医者であり伊万里の保護者である美濃芳野に治療を受けます。
治療を受け終わった頃、伊万里にかかっている暗示を調べていて謎の組織からの警告を食らっていた芳野のもとにヒットマンが送られてきます

そして紅雪登場!
高橋慶太郎 「デストロ246 2集」 P46より
「フジャッケンナ、フジャッケンナ」いってますが、本当にふざけた強さです。
この漫画の現時点最強キャラです。
刃牙でゆう範馬勇次郎ポジですね、ほげぇ
あんだけ敵なしだと思っていた、藍と翠を難なくねじ伏せちまいます。
そんでもって芳野も翠も藍も「楽しめたから」生かしておいてくれます
ゲームのラスボスかあんたは笑

後半戦は横浜のヤクのルートを狙ったマフィアとの組との抗争です。
ていっても戦ってんのなぜか苺ファミリー以外の方が多いですが。
高橋慶太郎 「デストロ246 2集」 P128より
伊万里は薬のルートの仲介人が学校関係者だったことから、藍と翠は苺に接触するついでのリハビリでそれぞれ参戦します。
マフィアからすればたまったもんじゃねえな。全滅食らってるし。


そうしてマフィアが速やかに殲滅されていったあと、今度は伊万里とヤクの仲介人の護衛との戦いにシフトしていく感じです。

そんな白熱の2巻是非手にとって見てはどうですか。


















私見、雑談(以下読み飛ばし推奨。読んだ人向け。)

今回もサンデーGXガンアクションマンガ家三人衆で唯一連載を全く休まない作家高橋慶太郎先生のデストロ246。冒頭にも書いたがやっぱ特徴ある絵ですな。個人的にはなぜかアメコミチックだと思ってる、なぜか。
前回で1巻というキャラ紹介に傾倒しがちな巻でも飛ばしていたけどこの巻は完全にレッドゾーン入ってる。ガンギマリ。やっぱガンアクションはこういう派手さがなくちゃ。
この巻で出てきた紅雪は個人的なお気にいり。変な喋り方といい実力に裏打ちされた調子の乗り方といい、いかにも強キャラっぽくていい。ついでにブラクラのヘンゼルグレーテルでも思ったけど小さい人がデカイ銃持つと映えるねー。構図の勝利的な。
でも、紅雪て。某ジャンプのオサレ漫画の武器みたいな名前だけど。まあ、そういう中二っぽいの大好物なんだけど。
現時点での強さは紅雪>>>伊万里>=その他といった感じか。オウル勢つえー。そこらへんの成長の仕方も楽しみすな。その前に成長とかいう要素あんのかこれ。あ、でも成長はなくても覚醒はありそうだな。
謳い文句に違わず、男は片っ端から清々しく殺されてったんで、ある意味安心してみてられる。感情移入している暇すらねえ!
あと、至極どうでもいい話なんだが昔荻窪に住んでいたけどこんな物騒じゃないぞ。ふつーのラーメン激戦区のいい町だ。




2013年11月15日金曜日

デストロ246  1集

今回はサンデーGXのガンアクションつながりで高橋慶太郎先生の「デストロ246」!
とりあえずあらすじから

あらすじ


実業家の透野隆一は、家族を毒殺されて、復讐のために生きるようになり、南米の麻薬組織から少女の殺し屋を2人購入した。透野は2人に「」「」と名付け、日本に連れ帰る。来日した翠と藍は隆一の意を受けて、暴力団を次々と襲い嬲り殺しにしていく。その過程で2人は、政府機関の殺し屋である少女「伊万里」と、毒を使う女子高生の暴力団組長「」、その同級生兼護衛である「蓮華」「南天」と出会い、アサシンキラー(殺し屋殺し)として抗争に身をやつす。 物語は東京で発生した殺し屋達の闘いの経緯を美濃芳野がレポートする形ではじまる。(wikipediaより)


~感想~(以下ネタバレ)


今回は前作「ヨルムンガンド」でヒットを飛ばした高橋慶太郎先生の「デストロ246」です。
前作が比較的リアリスティックに銃撃戦が行われていたのに対し、今作はとにかく銃撃戦がやたら派手。撃って撃って撃ちまくる!
前作ヨルムンガンドを「」とすると今作はガッチガチの「」です。
すごく楽しんで書いてらっしゃるのではないでしょうか。

そんな今作は主に三組六人の女子によって話が進んでいきます。


高橋慶太郎 「デストロ246」 P40より
まずは彼女たち、遠野翠遠野藍です。右が翠で左が藍ですね。いやー美しい。
苗字が一緒ですが、別に姉妹とかそういうわけじゃありません。
あと、こんななりしてますが化け物級の殺し屋です。はい。

物語は彼女たちを南米マフィアから日本の実業家遠野隆一が養子として買い取る、いや引き取られるところから始まります。

遠野隆一がなぜ買い取ったかというと、端的に言えば遠野隆一の妻と娘を殺した犯人をぶっ殺すためです。よくある話ですよね。

そんでもって、二人に出された指令は「犯人はもちろん妻と娘を殺した殺し屋という存在自体が許せないので片っ端から殺せ」です。いやあ、これはよくない話ですね。

その取引過程で取引相手の南米マフィアを全滅させたりしますが、まあ些細なことです。
高橋慶太郎 「デストロ246」 P43より
そんな感じで1話が終わり2話から出てくるのが彼女、的場伊万里。
それでもってお察しのとおり怪物級の殺し屋です。

彼女は作者の前々作「Ordinary±」の主人公です。
よっぽど続きを書きたかったんでしょうね笑
彼女は学校に雇われた殺し屋というなかなか特殊な立場にいます。
高橋慶太郎 「デストロ246」 P131より

それでもってラストの一組が彼女たち万両ファミリー
右から市井蓮華万両苺佐久良南天
もちろん、超ド級の殺し屋です。
関係性としては真ん中のヤクザ万両組のボス万両苺が二人を護衛として雇っている感じですね。

三組の行動原理的には

藍・翠組→殺し屋は片っ端から殺しつつ、遠野氏の妻子をころした犯人を捜す。

伊万里組→学校から出た任務を淡々とこなす。

万両組→自分のシマを荒らす奴は殺す。ついでに他のシマも頂く。

てなもんです。

そんなかで六人で邂逅しちゃったりします。
高橋慶太郎 「デストロ246」 P133より
もはやグラウンドゼロ。半径200メートル以内には近づきたくない。

んでもって、この巻では各話ごとに、伊万里を狙った殺し屋をなぜか藍と翠が撃退したり、万両ファミリーが同級生の彼氏の持ってたヤクのルートを強奪したりとしょっぱなからフルスロットルで駆け抜けていきます。

そんな、強キャラは女の子しか出さないと作者が断言しているGirl's talk&Gunsな今作品 是非手にとってみてください。

2013年11月11日月曜日

BLACK LAGOON 1集






















記念すべき第一回は登場人物全員悪人な漫画、BLACK LAGOON 第1集。
ってことで軽いあらすじから。


~あらすじ~
日本の旭日重工の社員である岡島禄郎は会社のディスクを運搬している途中、海賊行為も行う運び屋「ラグーン商会」に襲われ人質にされる。ディスクを奪われたことを知った旭日重工は民間の傭兵を雇ってディスクを破壊するため岡島緑郎ごと襲撃する。辛くも、ラグーンクルーとともに民間の傭兵を退けた岡島緑郎は自分を消そうとした旭日重工と決別し「ラグーン商会」に見習い水夫として働き始める。


~感想~以下ネタバレ
今回はアニメ化もされた有名作品ブラックラグーン!
いわゆるアクション系、ガンアクションの漫画ですね。それもどちらかというと、ブラックホークダウンとかプラトーンとかよりダイ・ハードとかフェイスオフよりの。
もうね、登場人物全員悪くてかっこいいんすわ。中二病の素。んでもって、キャラ設定もさながらアクションがキレっキレ。飛び交う銃弾の数は日本漫画界最高レベル。二挺拳銃に狙撃にRPGに日本刀、ククリ刀の大活躍にってアクション系の醍醐味はだいたい網羅してます。
そんなわけで今回の主人公はこの人、
広江礼威 「BLACK LAGOON」一集P59より

彼、岡島緑郎、通称ロックです。もとは普通の日本のサラリーマンだったのですが、働いていた旭日重工に裏切られた結果、海賊行為も行う運び屋「ラグーン商会」に見習い水夫として働き始めます。
彼は東南アジアの無法街といった日本人の馴染みにくい世界観の中で読者の目線で立つ案内役みたいな感じです。マイナースポーツ漫画の初心者ポジですね。特に最初は。
感性も時々見せる神がかったアイデアや肝っ玉以外は普通の人です。

そしてもうひとりの主人公といっていいのがこのヒロイン、レヴィです。
広江礼威 「BLACK LAGOON」一集P97より
ラグーン商会では用心棒みたいな立ち位置でアクション担当です。
通称二丁拳銃(トゥーハンド)!いやー、ハリウッドですねえ!
ものは盗むし、スラングばっかだし、人は殺すしの外道系ヒロイン。
今後のロックとの関係も気になるところ

その他にベトナム帰りの黒人船長ダッチや凄腕ハッカーでエンジニア担当のベニーなどアクの強いキャラが多いです。

味方だけではなくサブキャラも魅力的なのがこの漫画の特徴です。
特にロシアンマフィア「ホテルモスクワ」のバラライカの姉御はやばいっすね。
広江礼威 「BLACK LAGOON」一集P110より

冷酷無比!残虐非道!っていうマフィアのボスの雛形にとどまらないカッコよさがにじみでてきますね。
この人ほど冷徹といった言葉が合う人も少ないです。

他にもこの巻では最強メイドの元祖とも言われている歩く殺人機械ロベルタさんも出ています。
広江礼威 「BLACK LAGOON」一集Pより
彼女はすごいです。
何やっても死にません笑
ダイ・ハードのおっさんとかと一緒の人種です。
しかも再登場するし。

そんなイ○レポンチが背徳の街で己のプライドと命をかけて生活するこの作品。
是非一度読んでみてはいかがですか。


2013年11月2日土曜日

はじめに

はじめに

このブログは管理人が日々数多読む漫画の中で「これは!」と思ったものをつれつれと紹介していくブログです。どうせ読んだんだから何らかの形で感想なりを残してなんかの役に立てようって趣旨です。ですので、本人の主観が入りまくりです。暇人の戯言だと思って読み捨ててください。
段階評価とかもそのうち入れていくかも。



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